はじめに
みなさん、こんにちは!YOUです。
今回は「オルカン・S&P500の未来と歴史的データから学ぶ投資戦略」というテーマで解説していきます。
まず、結論からお伝えします。
未来の株価を正確に予測することは不可能です。したがって、「タイミングを見てスポット購入する」という戦略は非常に危険です。
最も無難でリスクを抑えながら資産形成を行う方法は、 「ドルコスト平均法を使った積立投資」 です。
しかし、市場の歴史を知ることで、短期的な市場の変動に過度な恐怖を抱くことなく、冷静な判断ができるようになります。
今回の記事では、歴史的データを基に、現在の市場がどのような状況にあるのか、今後どのように考えるべきかを解説していきます。
投資家が直面している3つの重大リスク
現在の市場には、3つの大きなリスクが存在します。
1. 米国経済の不透明性(DOGEや移民問題)
アメリカ政府は財政健全化のために「政府効率化省(DOGE)」を立ち上げました。これは無駄な行政コストを削減することを目的としていますが、 公共部門の雇用削減や社会サービスの縮小 を招く可能性が指摘されています。
また、移民政策の厳格化も影響を与えています。移民の流入が減ると、 労働力不足 により企業の生産性が低下し、最終的には 消費の減少 につながる可能性があります。こうした要因が、投資家の不安を増大させています。
2. 関税政策による世界経済の低迷
トランプ前大統領の政策が復活し、 関税の引き上げ が行われています。
関税が上がると輸入品の価格が上昇し、企業のコスト増加につながります。その結果、 企業の利益率が低下し、株価にも悪影響 を及ぼす可能性が高いです。
さらに、各国が報復関税を導入すれば、 国際貿易の停滞 によって世界的な景気後退が引き起こされるリスクもあります。
3. AIバブルの崩壊
AI関連銘柄は現在、高い期待を受けて大きく上昇しています。しかし、
実際の収益が期待に追いつかなければ、AIブームが崩壊する可能性があります。
特に、半導体の需要減少、政府の規制強化、金利の上昇などが重なると、AI関連株は大幅に下落し、 市場全体にも悪影響を与える ことが懸念されています。
S&P500の歴史的データから見る市場の動向
市場の未来は予測できませんが、過去のデータを振り返ることで、 長期的な視点を持つことが可能 です。
ここでは、S&P500の歴史的データをもとに、重要なポイントを見ていきましょう。
1928年からのドローダウンとトータルリターン
S&P500の年間最大下落率(ドローダウン)と年間リターンのデータを見てみると、以下の特徴がわかります。
- 短期的な市場の下落は頻繁に発生している
- ほぼすべての年で、5%以上の下落を記録。
- つまり、市場の下落は 必ず起こるもの である。
- 長期的には上昇することが多い
- 年間トータルリターンは、多くの年でプラス。
- 例えば、リーマンショック後の 2009年から2017年は9年連続のプラスリターン だった。
- 2020年のコロナショックでは、最大 -33% の下落を記録したが、 年間を通してみれば +18.4% のプラスで終了 している。
つまり、 短期的な下落を過度に恐れる必要はない ということです。
調整局面と弱気相場の違い
S&P500のデータを1974年以降で見ると、
- 10%〜20% の下落(調整局面)は頻繁に発生するが、大半は回復する
- 20%以上の下落(弱気相場)になるケースは限られている
ITバブル崩壊やリーマンショックなど、長期的な弱気相場に発展したケースもありますが、それは例外的なものです。
ほとんどの調整局面は、短期間で回復している のが現実です。
最大ドローダウンと回復期間
1950年以降のデータを基にすると、
- 10%の下落は平均2〜3ヶ月で回復
- 20%の下落は約1年で回復
- リーマンショック級(55%の下落)では、回復まで約1000日(約3年)かかった
現在のS&P500は、 ドルベースで約10%の下落 となっています。
このデータに基づけば、 数ヶ月以内に回復する可能性が高い ということになります。
まとめ:長期投資の重要性
ここまでのデータを踏まえると、
市場の短期的な下落に動揺する必要はなく、長期的に見れば上昇する可能性が高い ことがわかります。
重要なポイント
- 市場の下落は必ず発生するが、長期的には回復する
- S&P500は、上昇している年の方が圧倒的に多い
- 短期的な予測に頼るのは危険。タイミング投資はギャンブル
- 長期投資を続けることで、資産は着実に成長する
いかにトランプ関税が厳しかろうが、リセッションが発生しようが、
資本主義経済が続く限り、株価は長期的に上昇する可能性が高い です。
もし、この考え方を信じられないのであれば、 株式投資ではなく債券投資に全振りした方がよい でしょう。
最後に
現在の市場は不安定な状況ですが、
冷静に長期的な視点を持つことで、賢い投資ができるようになります。
焦らず、淡々と積立投資を続けることが、最も確実な資産形成の方法です。
この記事が少しでも皆さんの投資判断の参考になれば幸いです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。