【2024年版】投信の償還が過去最多!あなたのファンドは大丈夫?今知っておくべき重要ポイントを解説

株式投資

こんにちは、YOUです!

今回は「投資信託の償還が過去最多」という、少しドキッとするようなニュースをテーマに解説していきます。

資産形成において、株式や投資信託を活用している方は非常に多いですが、意外と見落としがちなのが「ファンドの償還リスク」です。

  • 自分が持っているファンドが突然なくなったらどうなるの?
  • 償還されたら損するの?
  • どんなファンドが償還されやすいの?

今回はそうした不安に対して、できるだけ分かりやすく、そして実践的に解説していきます。


そもそも「償還」とは?投資信託の終了とその意味

まずは「償還(しょうかん)」という言葉の意味から整理しましょう。

償還=ファンドの終了とお金の返却

償還とは、投資信託が運用を終了し、投資家に元本や運用益を現金で返すことを指します。これはいわば、そのファンドの「ゴール」を迎える瞬間です。

償還には2つのパターンがあります。

1. 満期償還(予定通りの終了)

事前に設定された期間を終えて終了するパターン。マラソンで言えば「完走」ですね。

2. 繰上償還(途中での終了)

運用が非効率になったと判断されるなど、予定より早く終了するケース。これは「途中棄権」のようなものです。

償還後はそのファンドを保有し続けることはできませんが、現金で戻ってくるので、再投資先を選ぶのは自由です。


【実際のデータ】2024年、償還されたファンドは453本で過去最多!

本題です。2024年、日本国内で償還された投資信託の数は過去最多の453本に達しました。これは日本に存在する投信約6000本のうち、約7%にあたります。

なぜこんなに償還が増えているの?

ポイントは以下のとおりです。

  • 運用残高が少ないファンドの整理
  • 効率の悪いファンドの淘汰
  • 「使える商品だけを残す」というプロダクトガバナンスの強化

これらが進んだ結果、業界全体で「ファンドの品質向上」が図られているのです。


【具体例あり】大手運用会社もファンド整理を本格化

野村アセットマネジメント(野村AM)のケース

  • 2024年の償還本数:104本(最多)
  • 保有ファンド数:709本
  • うち残高10億円以下:160本(5年前より113本減少)

野村AMは2023年に「公募投信を2030年までに半減させる」方針を発表しており、まさにその実行フェーズに入ったと言えるでしょう。

他にも三井住友DSアセットマネジメント、大和アセット、アセットマネジメントOne(AM-One)も多数のファンドを償還しています。


【注目ポイント】ファンドの「残高」が償還のカギ

では、どんなファンドが償還されやすいのでしょうか?

その大きな目安が「純資産総額(残高)」です。

✅100億円未満のファンドは要注意!

ファンドの残高が100億円未満の場合、運用効率が悪くなりやすく、繰上償還のリスクが高まる傾向があります。

以下の例を見てみましょう。

ファンド名残高(2024年)
eMAXIS Slim S&P500約6.4兆円
eMAXIS Slim オール・カントリー(オルカン)約5.4兆円

このような「超大型ファンド」であれば、償還の心配はほとんどありません。

一方で、設立から間もないファンドやニッチなテーマ型ファンドは、残高が小さくなることが多く、注意が必要です。


償還される=悪いファンドではない?

ここで誤解しないでいただきたいのは、償還されるからといって、そのファンドが悪いわけではないということ。

以下のようなケースもあります。

  • 成長が見込まれるテーマだったが、想定より資金が集まらなかった
  • 市場環境の変化でファンドの存在意義が薄れてしまった
  • 一定の成果を上げた後、予定通り満期償還された

ですので、「100億円以下=ダメなファンド」とは決めつけず、あくまで「償還リスクがあるかも?」という目安として見ておくのが良いでしょう。


ファンド選びのチェックポイント【3選】

それでは、どうやって「安心して保有できるファンド」を見極めればよいのでしょうか?

以下の3点をぜひチェックしてみてください。

1. 運用期間が長いか?

ファンドの運用歴が長いほど、様々な市場環境を乗り越えてきた実績があります。5年以上の実績があると信頼度が増します。

2. トータルリターンは良好か?

信託報酬を差し引いた後の「実質的なパフォーマンス」で判断を。3年・5年など中長期でのリターンを確認しましょう。

3. ファンドスコアを活用する

SBI証券や楽天証券などでは、ファンドごとに「スコア」や「格付け」が表示されており、同ジャンル内での優劣が一目でわかります。


【YOU的スタンス】手数料が高くても良いファンドはある!

ちなみに、私のスタンスとしては「高コスト=悪」ではないと考えています。

例えば、

  • 優秀なファンドマネージャーによるアクティブ運用
  • 海外の特定市場に特化したファンド
  • ESG・AIなど最先端テーマへの投資

など、明確な戦略や価値があるなら、手数料が多少高くても投資価値があると判断します。

インデックス投資(SP500やオルカン)が王道であることは間違いありませんが、選択肢はそれだけではありません。


【まとめ】あなたのファンド、大丈夫?今こそ見直しのチャンス!

投資信託の償還数が過去最多という事実は、多くの投資家にとって大きなニュースです。

ポイントを振り返りましょう。

  • 償還は「ファンドの終了と現金返却」
  • 残高100億円未満は繰上償還リスクがある
  • ファンド選びには、運用期間・トータルリターン・スコアをチェック
  • 良質なファンドは多少の手数料の高さには目をつぶる価値がある

償還されたからといって損をするわけではありませんが、繰上償還が頻発するファンドばかりに投資していると、手間が増えたり、再投資の機会を逸してしまうこともあります。

ぜひこのタイミングで、ご自身の保有ファンドをチェックしてみてくださいね!

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